水彩画ぬり絵の描き方講座:自然な緑色の作り方
今回は水彩画ぬり絵の、風景画や、お花・植物画で役に立つ自然な緑の作り方を紹介します。
水彩絵の具を混色して自然な緑色を作ってみましょう!
モチーフ(絵を描く対象)には人工物と自然物があります。人工物は建物、瓶、プラスチック製品など人が作り着色したものの事をいい、自然物は草や木といった植物、山、野菜・果物、動物など名前の通り人が作っていないものの事をいいます。
今回は風景画や植物画などに多く使う、自然物の緑色の作り方を紹介します。
絵の具セットの中の緑色と黄緑色
水彩絵の具の基本セットに入っている緑色の絵の具には、
パーマネントグリーン(黄緑)、ビリジャンヒュー(緑)があります。
どちらの緑色も水で溶いてみて画用紙に試し塗りをしてみると、色鮮やかで発色がいいのがわかります。瓶などの人工物にはそのままの色でもよく合いそうです。ただ、草や木、山などの自然物を塗る時には鮮やかすぎて少し不自然になってしまいます。

草など自然の緑色は鮮やかな緑だけでなく青みがかった深緑、枯れかけた赤緑など、いろんな色が混ざった複雑な色をしています。水彩画では何種類かの絵の具を混色して深い複雑な緑色を作っていきます。
参考:お花・植物画 ぬり絵「ツバキ」
自然物に使う緑色を作るには?(その1)
実際に草や木、山などの自然物に使う緑色を作ってみましょう。
基本セットに入っている絵の具は発色の良い鮮やかな状態でチューブに入っています。それらのいろんな色を混ぜれば混ぜるほど、色はどんどんくすんで鮮やかさがなくなっていきます。
まずは、パーマネントグリーン・ビリジャンヒューを使わずに緑色を作ってみましょう。
混色に使用する色は黄色と青色です。
下の画像はパーマネントイエロー、コバルトブルーヒュー(左)、プルシャンブルー(右)です。

黄色と青色を混ぜただけでも、チューブから出しただけのパーマネントグリーン(黄緑)、ビリジャンヒュー(緑)より色が少しくすんで違うのがわかります。
当然ですが、黄色が多くなると黄緑色よりになり、青色が多いと青緑色になります。水の量も変えてみていろんな緑色を作ってみましょう!
自然物に使う緑色を作るには?(その2)
次にパーマネントグリーン(黄緑)、ビリジャンヒュー(緑)を活かした自然な緑色を作ってみましょう。パーマネントグリーン、ビリジャンヒューにそれぞれ赤系の絵の具を少しだけ足します。(赤系:バーミリオンヒュー、クリムソンレーキなど)

↓↓ 混ぜてみると… ↓↓

色が濁って自然な草木色になりました。これで、生い茂った林の影や渋い苔の色などが表現できそうです。水彩絵の具は混ぜすぎると濁って暗くなってしまうので注意が必要ですが、自然物には少し混色をした方が色が自然になるということを覚えておきましょう!

参考:風景画 ぬり絵「梅宮大社」
さっそく水彩画ぬり絵 風景画や、お花・植物画で使ってみましょう!
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