水彩画ぬり絵の描き方講座:水彩技法「ぼかし・滲み」
初心者の方もやりやすい「ぼかし」、「滲み」の描き方をご紹介します。
水彩技法「ぼかし・滲み」をやってみよう!
画用紙を水で濡らした状態に、上から濃い目の絵の具を筆でおいていくと、絵の具の濃いところから水だけの薄い部分にじわっと色が滲んでいきます。これを「ぼかし」や「にじみ」といい、水彩画の特徴的な技法になります。

落ち葉など1つのモチーフの中に何色かの色が変化しているものは「ぼかし」が有効です。その他にも絵の背景や、空や山など風景の様々なところにも使える技法です。まずは簡単なモチーフから試してみましょう!
画用紙に「ぼかし・滲み」を試してみましょう

まずは、水だけを含ませた筆で水彩画用紙の表面を濡らしてみましょう。
(右の画面のように、電気などの光を当ててみて画用紙のでこぼこに沿ってキラキラ光りが反射している状態だと程よく滲みやすい状態です。)
次に筆で絵の具を少し濃い目に溶き、濡れた画用紙の上にトンとおくように絵の具をたらしてみましょう。
(画用紙の水で色が薄まるので、少し濃い目に絵の具を溶くとはっきりしたぼかしが出来ます。)

乾かすと絵の具をつけた時よりも絵の具の範囲が広がった状態で固まります。
ぼかしやにじみは広がる範囲を自分でコントロールするのが難しい技法ですが、はじめは偶然性を楽しむように気軽にやってみると楽しいです。
鮮やかな落ち葉を「ぼかし・滲み」で描いてみよう!
実際に落ち葉を描いてみましょう。
形がある中で「ぼかし・滲み」を出したい場合、水で濡らすのは形の中だけにするとその中だけで色が滲みます。(今回は水だけではなく、薄い黄色で下塗りをしました。葉っぱなどの自然物には統一感のでるよい下地の色になります。)
黄色い下地が乾かない間に赤色や緑色など、葉っぱの中に混在する色を部分的においていきます。(同じ場所にいろんな色を混ぜてしまうと濁ってしまうので注意です。特に赤と緑は混ざると茶色くなります。)
さらに色を濃くして葉っぱの色合いを完成させましょう。

茎や葉脈などはっきりとした細かい部分は、全体の色を塗った後に乾かしてから描き込んでいきます。
葉脈などの線は1色で描くと不自然に浮いて見えてしまうので、部分的に濃度のムラを作ったり、別の色を混ぜながら描くと自然な雰囲気になります。
さっそく水彩画ぬり絵 お花・植物画シリーズで試してみましょう!
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